水泳が好影響をもたらす?IT化が進んだ現代社会こそ!【整形外科医インタビュー】
★この記事をざっくり要約すると!
- 整形外科医の観点から水泳の魅力を紹介
- 現代病を防ぐツールとして有効
- 初心者でも傷害のリスクが少ない
第5回「専門家タイアップ」コンテンツです。
今回は、整形外科医の坂口健史さん(以下坂口さん)に、
子供の頃から水泳を習わすメリットを伺ってきました!
坂口さんは現在「名古屋大学医学系研究科 整形外科」に在籍し整形外科医として働かれています。「日本水泳連盟医事委員会」や「愛知県水泳連盟医科学委員会」にも在籍し、「日本スポーツ協会」の公認スポーツドクターでもあります。さらに競泳日本代表の帯同ドクターとしても活躍されています。
水泳は現代病のリスク回避に繋がる
編集部 坂口さんよろしくお願いします。
さっそくですが、「整形外科医」の観点で子供の頃から水泳を習わすメリットってありますか?
坂口さん はい。現代病の発症リスクを抑える可能性があります。
昨今、スマートフォン(以下スマホ)の普及により、肩こりや腱鞘炎などの症状を訴える人は増加している印象があります。肩こりや腱鞘炎も現代社会特有の病気、いわゆる現代病に位置づけされると考えています。皆さんも電車などで、スマホをのぞき込み片手の親指で操作している姿をよく見かけると思います。このとき、前かがみとなり、肩甲骨を悪い位置で固定し、手先だけを使って操作することにより、腱に負担をかけているのが、肩こりや腱鞘炎の一因と考えられます。
編集部 なるほど。肩甲骨が現代病には大きく関係していて、それが水泳をすることで好影響を及ぼしてくれるのですね!
肩甲骨から手先までの力の連動性がよくなる
坂口さん はい。
水泳中に肩甲骨を使うことで、肩甲骨の動きが良くなると考えられます。水泳では肩を動かして、たくさん水をかくことが重要です。その動きにより、肩甲骨周囲の筋肉が使われて、日常生活にもよい影響を与えると思います。今まで使われていなかった筋が、使えるようになり、肩甲骨が良い位置で使えるようになると、肩甲骨から手先までの連動性がよくなります。そうなると、手先だけに変に力が入ってしまうことを回避できます。
つまり、力を上手に使えることにより、肩こりや腱鞘炎などのリスクを回避しやすくなります。
編集部 たしかに、当媒体の編集部も水泳をやっていた者ばかりなので、腱鞘炎などの症状を訴えるものはいないですね!
その他、水泳をしておくメリットってありますか?
怪我のリスクを少なく全身運動ができる
坂口さん はい。あとは、初心者でも傷害のリスクを少なく全身運動ができる点ではないでしょうか。
昨今、子供の運動不足も社会問題となっています。他の習い事で忙しいお子さんには、効率よく安全に全身運動を行えるスポーツが適しているのではないでしょうか。そこで、リハビリでも用いられている水泳は、外傷(いわゆるけが)や障害(いわゆる故障)のリスクが低く全身運動が行うことができます。しかし、飛び込みは重大事故につながる可能性があるので、信頼できるスイミングを選ぶことも重要です。
編集部 なるほど。怪我のリスクが少ないのは本当に魅力的ですよね!全身運動で基礎体力もつきますよね!
坂口さん はい。ただ競技レベルになると障害も増えますので、ケアを怠らないようにすることは必須ですね。
編集部 そうですよね。なんでもやりすぎは注意が必要ということですね。
坂口さん、貴重なお話をありがとうございました。大変勉強になりました。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
今回お話いただいた内容の要点を2点にまとめました。
1、水泳は、現代病を発症しにくくなる
2、怪我のリスクを少なく全身運動が可能
ぜひ、この機会に、お近くのスイミングスクールの体験・見学に行ってみましょう!
※本記事の監修メンバー
・水泳歴20年のアドバイザー「渡邉氏」
・名古屋大学医学系研究科整形外科の「坂口氏」
p.s.
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